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日々書き連ねた妄想をさらすとこ。
必ず初めに諸注意をお読み下さい(でないとわけがわからないと思われます)
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枢木スザ子の憂鬱(仮) 17

2月が終わろうとしています。
私の年が一つ増えます(どうでもいい)
スザ子が終わりませんorz

 1日目に好きだと言われた。
 2日目に好きだよと2回言われた。
 3日目に大好きだよと3回言われた。
 4日目に好きなんだと4回言われ。

 以下はもうめんどくさいので勝手にExcelでもドラッグするといい。

 とにかくだ。


 とにかく、言われるたびにどこかが変になる。


 一日につき一回ずつ増えていくそれは、確実に意図してやっているのだろう。
 対して、好きだと言われて呼吸困難に陥り、伸ばされた手を打ち払って近付かれれば距離をとるルルーシュの行動にルルーシュの意志はない。
 反射的なものなのだ。
 何故こうなってしまうのかルルーシュこそ教えて欲しい。


 そんなルルーシュの拒絶にあうたびにスザクの表情が陰るというのに。
 そんな顔をさせたいわけじゃない。
 好きか嫌いかの論争ももうたくさんだ――好きだと言った。













 パシッと音がして、彼のどこか驚いたような、傷ついたような表情を目にしてやっと、自分が彼の、スザクの手を打ち払ったのだということを知った。
 反射的なそれに驚いているのはルルーシュも同じ。
 否、ルルーシュこそがといってもいいかもしれない。


 打ち払う気など一切なかった。
 だってそんなことをするだけの理由がないではないか。



 何度も言った通り、スザクのことを嫌っていない。
 もちろんおそれているなどありはしない。


 ならば何故己はスザクの手を拒絶したのか。
 己のことながらわけがわからなかった。



 ただ、その手が触れたと思った瞬間、かっと身体が熱くなって頭が真っ白になっていた。
 今もまだ、その影響か心臓の拍動がやけに大きく、どこか息苦しい。


 もしかして本当はスザクのことが嫌いなんじゃないかと何度も自問しては否定する。
 そんなことはない。
 そんなはずはない。
 スザクのことは好きだ。
 その好きは、スザクの言う好きとたとえ違う意味だったとしても。






 そうやって、気づけばスザクのことばかり考えているなとルルーシュはぼんやりと思った。


 スザクを傷つけたルルーシュは、そう、確か何も言えずに固まってしまって、結局スザクが傷ついた表情を覆い隠してまるでそんな事実などなかったかのようにいつもの笑顔で笑って「好きだよ」と言うまで、ルルーシュは動けなかったのだ。
 それが昨日のことだから、だからこれは夢なのだろう。


 傷ついた顔をするスザク。

 今度こそ、何か言わねばと、どうせ夢で言っても仕方がないのに、何か、何か言わないと。
 ルルーシュが何か言わねば、きっと何も動かない。
 だってこれは夢なのだから。


 どうしよう、と考える。
 スザクのことを考える。
 気づけばいつもスザクのことばかり考えている。
 会いたい思う。
 話したいと思う。

 なのにいざ顔をつきあわせると落ち着かなく、離れたくて仕方ない。
 何かの病気だろうか。
 自然に話せる彼の友人が、うらやましくてしょうがない。
 あんなに楽しそうに何を話しているんだろか。




 昨日だってそうだった。
 ルルーシュに好きだと言ったその口で、誰かと笑いあう。


 っていうか。

 何だろうあれは。
 距離が近くはないか。
 近すぎじゃないのか。
 絶対、不必要に近すぎる。
 何故話をするためだけにその距離をとる必要があるのだ。



 ああ、なんだか胃のあたりがむかむかしてきた。
 食べすぎだろうか。



 スザクの手が彼女の――顔のない女生徒の――髪に触れて、ルルーシュは息をのむ。自分がされたわけでもないのに。
 心臓がキュッと傷んで、胸を押さえて目をそらして。

 あの光景は精神的によろしくない。
 顔色がよろしくないと心配してきたシャーリーに不自然にならないようにと、寝不足かな、ちょっと頭痛がと苦笑してみせたけれども自然にできていただろうか。


 まったくなにをやっているのだろう己は。
 情けないにもほどがある。

 それもこれも全部、スザクのせいだ。
 スザクがあんなことをするから悪いのだ。
 今まで信じてきた事実を、あんなに乱暴にひっくり返されたら誰だって混乱するにきまってる。
 そのせいだ。

 寝不足になるまで考えたけれど、もうやめよう。

 よく考えてみろ。


 スザクが距離を間違えているのはルルーシュだけではないではないか。
 触れるのはルルーシュだけか?
 否。
 基本的に人当たりはいいし、交友関係は広く、あとそれからKYだ。
 ルルーシュだけが特別なわけじゃない。
 よく思い出せ。
 スザクの"好き"が、どういう"好き"なのか、ルルーシュは聞いてないではないか。
 好きだ好きだと繰り返されるけれど、それは婚約者として友好な関係を維持するのに耐えうる程度の好きなのか、それともルルーシュをただ一人としての特別な好きなのか。
 そうだスザクは言わなかった。
 
 それなのに勝手に自分はスザクの特別なのではないかと早合点して。
 ルルーシュと他の人間との違いといえばスザクの本当の姿をみなは知っていて、ルルーシュだけが知らなかったことだが、本当に大切なのはそこだけであって、婚約者という名目ですらないのではなかろうか。
 ああ何故この考えに今まで思い至らなかったのだろう。


 スザクの"好き"とはなんだろう。
 ルルーシュの"好き"とどこがどれだけ違うのだろう。

 あいさつのように、他の人にも言ってるかもしれない。
 スザクは、誰にどれだけ"好き"と言っているのだろうか。



 喉に刺さった小骨に頭を悩ませるように、答えのだせない問題と向き合うのはひどく疲れる。


 スザクはどういう気持ちでルルーシュに"好き"だと言うのだろう。


 もしも、誰にでも言ってる言葉なら、もしも、ルルーシュなら我慢でるからとか都合がいいからという意味で言ってるだけだったら、もしも、それがルルーシュをなだめるための用いられているただの免罪符だというのなら。
 それだったら、ルルーシュのほうがずっとずとスザクのことを思っているに違いない。


 本当はルルーシュの方がスザクのことを好きなのに、スザクばっかり好きなように見えるなんて、それはなんだかちょっとずるくないだろうか。
 まるで損をしているような、負けているような気分になって。

 ルルーシュは傷ついたような顔をしているスザクの頬を両手で挟んでやった。




「ふざけるなよスザク。俺のほうが好きなんだからな」



 勝ち誇ったように告げた言葉にスザクが目を見張る。
 夢の中だけれども、そのスザクの間抜けな顔にすっと胸がすいた。

 でもこの爽快感はそれだけじゃない。
 ああそうか、とすとんと落ちてきたその答えは――。




























 額に触れる温度が心地よい。
 けれどその熱が離れて行ってしまうので、名残惜しいそれに引っ張られるようにルルーシュの意識は浮上した。
 それと同時に確かにつかんだと思った何かがさらさらとこぼれおちていく。



 夢。
 そう、夢を見ていた気がしたのに。
 大切な夢。
 なんだっただろう。



 ぼんやりと瞼をおしあげて…………頭痛がぶり返した。


「あ、起きた」


 覗き込んでいたらしく、ばっちり目が合って、ふんわりと笑う。



「おはよう。もうお昼だけど」
「おは……」

 呑気なあいさつにつられかけたが、いやいや違うだろう、何がおはようだ、あいさつなんかしている場合ではないと、言いかけてやめた。
 代わりに明いっぱい眉をひそめる。



「スザク? お前……、なんて格好をしてるんだ」



 低い声で問えば、彼……いや、"それ"はへらっと笑った。



「いやだルルーシュ、スザ子って呼んで」


 頭痛が悪化した。


「ちょっとどいてくれ」


 ルルーシュの頭上にスザクの顔があるので、あたりそうで起き上がれないのだ。


「大丈夫? しんどいの? 風邪? 熱はないみたいだけど」

 その言葉に先ほどの温度がスザクの手だったことを知る。

「ただの睡眠不足だ」


 お前のせいだとふざけた格好をした男への文句を心の中でつけうわえた。
 ふざけた姿は、それはそれで見慣れた黄色のブレザー姿だが、騎士服で3Fから飛び降りるその招待を知っていれば、かわいらしいカチューシャがむしろ乾いた笑いをさそう。
 今度は何の酔狂か。


「寝不足? 駄目じゃない。そんなんで授業までサボって……」


 授業をさぼって生徒会室で寝ていたことを責められる。
 諸悪の根源のくせに。


「ちょっと本が読み終わらなくてな」


 だが本当の理由など言えたものではない。
 しらっと言いきってやった。


「駄目だよ本当に。保健室のぞいてもいないから探し回っちゃった。あんまり心配かけさせないで。こんなところで寝てたら本当に風邪ひいちゃう」
「誰もこないし、静かだし空調もあって快適だからな」



 スザク、というよりはスザ子が、不満げながらも差し出してきた手を取ってルルーシュは上体を起こした。


「また会長が何か言い出したのか?」


 今度は何だ。誰が被害を被るのだと問えば、当然苦笑いとともに「僕らでしょ」と軽いノリの答えが返される……はず、だった。
 だが、それはルルーシュの予想に反していつまでたっても訪れず、かわりに不自然な沈黙が落ちた。



「スザク?」


 視線を上げれば、とったルルーシュの手をじっと見つめるかのように俯くスザクがいた。
 その異様な雰囲気にのまれ、一瞬息を呑んだルルーシュがそっと名を呼ぶと、スザクは深々とため息を一つ吐いた。


「ああ、うん」
「スザク?」
「うん。なんでもない」


 そう言うくせに目は少しも笑っていない。

 また何か地雷を踏んだのだろうかと思い返すも、さっぱりわからない。
 授業をサボって寝ていたことを咎められたのを軽くあしらいはしたが、だからといって態度豹変するようなことは考えにくい。その程度の掛け合いだったはずだ。
 まさか手をとったことかが悪かったのか――差し出してきたのはスザクなのに。
 そんな理不尽なことはさすがにないだろう。



「そんなことないだろ。言いたいことがあるならはっきり言えばいい」

「そう? 別に大したことじゃないんだけどね」


 どこか自嘲ぎみに笑ったスザクの手に力が入ったのが伝わってくる。


「ただ、スザ子なら平気なんだねって思って」
「あ…………」


 何がとは聞かせてもらえなかった。
 それに聞かなくてもわかる。わかってしまった。
 気付かされた。


 軽く目線に上げられたスザクの手の中に大人しく収まるルルーシュのそれは。
 今日は逃げないんだねといつかのルルーシュのセリフを今度はスザクが囁く。



 口の中が乾いて言葉が喉に詰まった。
 再び落ちた沈黙は、沈黙という名の会話であり、緊張した空気がピリピリと肌を刺した。



「ねえ、ルルーシュ」


 ぐいっと顔を近づけられ、思わず後ろに下がって距離をとろうとする、背中がソファーにぶつかりこれ以上は下がれないことを知る。



「あたし、ルルーシュが好きよ。大好き。ルルーシュが一番好き。世界中の誰よりも好き。愛してる。だからね、ルルーシュがどうしてもっていうのなら、このままの姿でいてもいい。ねえルルーシュ」



 髪がふれあいそうな、そんな距離で。
 ピンクに色づいた唇がルルーシュと呼ぶ。
 好きの意味を語る。



「あたしのこと好きになって?」




 深い翡翠から目を逸らしたいのに、それを許してくれない。
 握られた手はもう力は入っていない。けれど振り払うことが出来なかった。




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