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日々書き連ねた妄想をさらすとこ。
必ず初めに諸注意をお読み下さい(でないとわけがわからないと思われます)
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枢木スザ子の憂鬱(仮) 16
最初はスザ子可哀想wwwだったはずなのにいつのまにか、ああ可哀想なルルーシュ、になってるよね
と李李奈さんに言われてしまった。


…………確かに。


ってあれ!?
この話の趣旨ってスザ子の不幸を楽しむものだったんだっけ?←迷走中
いやまてよく見てみろこのタイトル
ハルヒっぽいだろ(っぽいっていうかパク(ry
ということはだ。
主人公が主に被害を被る話ってことではないか?あってるあってる
あ。けどそうするとスザ子はツンデレじゃないといけなくなるなあ 


 美味しくいただかれちゃう一分前。な態勢のルルーシュに最終的に手をださなかった自分は普通に凄いと思う。
 据え膳食わぬはなんちゃらと言うけれど、あそこでなし崩しに抱いてしまっては人として駄目だろうと切れそうな理性をつなぎあわせたのはまさに神業だったと自負する。

 だってルルーシュは触れるだけのキスで混乱するぐらいお子様で、自分のしている意味がわからないくらい鈍いのだ。
 ずっと男の格好をしていたせいだろうか。
 そういった方面の情緒の発達が悲しいほどに遅れているらしい。



 焦らず待とうと思ったスザクは賢者に違いない。
 あるいは救いようのない馬鹿。



 正直後者ではなかろうかと、今現在忌々しく思うわけだが。




 パンとおそらくルルーシュ自信が思っていただろうよりも大きな音をたてて。
 弾かれた手はそれ程痛みはないはずなのに何故かじくじくと痛んだ。

 はっと驚きに目を見張るルルーシュに浮かぶ表情が困惑であるのを見る限り、意図してのものではなく思わず、反射的にしてしまったことだろうとはわかる。
 わかる、がそれが何の救いになるだろう。
 否定しようのない拒絶。

 どうせ拒絶されるのならいっそ抱いてしまえばよかった。
 それならまだ納得のしようがあったというのに。
 あそこで我慢してこの仕打ち。
 やさぐれたくもなるというものだ。



 近づけば後退り。
 手を伸ばせば打ち払われ。
 ルルーシュと名を呼んだだけでびくりと身を竦ませる。


 限界だ。


 人畜無害の仮面を被っていても元来スザクは気の長い方ではない。
 むしろ短気で自己中心的な方だ。


 一体スザクが何をしたというのだ。
 何もしてないではないか。
 キスをした?
 ふざけないでほしい。
 あんなものキスにカウントされるものか。
 男だと明かしたのがそんなに気にくわないのか。






 いや、わかる。
 わかってはいる。

 ルルーシュはスザクを意識しすぎてしまっているのだということは。
 スザクだって理性ではわかっているのだ。


 だが、だからといって一歩離れてルルーシュが成長するのを気長に見守ってやれるかと言えばスザクはそこまで大人になれないし、残念ながらそこまで枯れてもいない。
 好きな人がそこにいれば近くにいたいし触りたい。
 受け入れてほしいと思うし好きになって欲しいと思う。
 それを、拒絶されれば最高に不愉快だけれどそれ以上に、傷付くのだ。





 自分の余裕のなさにため息が零れる。

 でも、だって仕方ないではないか。
 ルルーシュはモテるのだ。

 もともと綺麗な顔をしている上に若干フェミニストの気があるものだから女性はもちろん、この間の騎士姫祭での姫姿に道を踏み外した――と本人は思っているだろう――男子までもがルルーシュを狙っている状況で余裕など持ちようがない。
 確かにスザクは彼らに比べれば数歩先んじているかもしれないが。
 だからといってそれにアグラをかけばどうなるか。

 自分の思いに名前をつけられない彼女はしかも更に悪いことに押しに弱いとくる。
 押されれば流されかねないと思うのはスザクの心配しすぎだと誰が言えよう。





「わ、悪い、スザク。つい……」


 打ち払われた手を睨みつけるようにじっと見るスザクにルルーシュが焦ったように謝る。
 しかしどんどん小さくなっていき、ついの先は完全に消えてしまった。


「そんなつもりじゃ」


 そんなってどんなだ。




「ううん大丈夫。驚かせちゃったかな」

 それでも残る平常心をかき集めて微笑ってみせればルルーシュの顔が曇った。
 それは何だ。
 罪悪感か。


 苛々する。



 抱いてしまえばよかった。
 本当に。

 そしたら何か違ったかもしれない。




 抱いてしまっていれば、少しは安心できただろうか。
 いや、馬鹿なことを考えてしまった。
 結局同じだ。
 ルルーシュが自覚しない限り何の意味はない。


 好きだよと言ってみる。
 時に冷たい印象を与える美貌がほんのりと赤くそまりくらっと目眩を感じた。



 悪くない。
 反応は決して悪くない。
 しかもこちらには婚約者という肩書きがある。
 律儀なルルーシュがその上で火遊びに走るとは考えにくい。

 が。
 そんなことで満足できるのならもとよりあんな公表の仕方はしなかった。

 自分の身体の反応に嫌っているからだと結論づけてしまったらどうしようだとか――楽な答えだろう。深く考えなくてすむ。
 距離をとられてる間に熱心に口説かれでもしたらそちらに心が傾くのではないかとか――ルルーシュは恋と好意の違いを知っているだろうか。


 あそこでスザクが一歩下がったのは、ルルーシュの全部が欲しかったからだ。
 そして一歩さがれたのはルルーシュの気持ちが少なからずスザクにあることを確信したから。
 その思いをゆっくり育ててやればいいと思えた前提はスザクがルルーシュの傍にいることなのだから計算が狂ったとしか言いようがない。
 目があった瞬間に逃げられるなど、誤算もいいところだ。




「お、俺ちょっと教室に忘れ物してたんだった。生徒会室には先に行っててくれ」


 ルルーシュはそう早口に言い切って身を翻した。


 せっかく捕まえてもこの態度。
 スザクの接し方に問題があると言えばそりりゃああることを認めざるを得ないがだ、ここで追いかけるよりは――追いつく自信は100%に近い――一歩後退してでも手を変えなければならないかもしれない。
 まことに、心の底から不本意だが。




「なんか、避けられてないか? スザク」


 よう、とそれで偶然を装っているつもりなのかへらへら笑いながら今ルルーシュが走っていった方からリヴァルが現れた。
 事実とはいえ他人から指摘される事柄は不愉快極まりない。

 しかも指摘してくるのが思い人には欠片も相手にされていない男だというのも気に食わない。
 不幸が移りそうだ。


「うるさいなー」



 思わず校内では常時装備の仮面だって殴り捨てたくだってなる。



「まあまあドンマイだって。つか何? スザクってばルルーシュに何かしたの? いやーお前らって一体どういう関係なわけ? 最初はスザクが避けてたし、それが終わったらルルーシュ?」


 普段は素敵に空気の読める友人なはずだが、たまにはそのスキルを置き忘れてきてしまうこともあるらしい。
 ペラペラとしゃべって更にスザクの機嫌を逆撫でしてくださる。
 避けてるとか言うな。
 胃のあたりが重い。



「リヴァル。日本にはね素敵なことわざがあるんだ。教えてあげる。触らぬ神に祟りなし、だよ」
「え? それって」
「深入りは身を滅ぼすよ?」
「神ってお前?」
「あははは」



 死ねばいいのに。




 リヴァルがびくっと身を竦ませた。
 なんでか知らないけど。



「あ、ああ、あのさースザク? そりゃあ確かに女装したルルーシュは俺だって一瞬あれ、男ってどっちだっけって迷うぐらい怖い感じにハマってはいたよ? 血迷ってルルーシュに告ってる奴もいるみたいだけどさ。でもあいつ男だからな? わかってるよな?」


 リヴァルは自ら情報通を主張するだけあってこういう野次馬根性は旺盛だ。



「これは友達としての忠告っていうか」
「リヴァル。好奇心は猫をも殺すって、知ってる?」
「え? 猫ってお……オレデスヨネスミマセンデシタ!」



 ああだがしかしだ。
 情報通とはイコール歩くスピーカーでもあるということだ。
 リヴァルは友人の秘密を守るだけの分別は持っているが、あえて流してくれと言えば瞬く間に学校中に広まるだろう。
 何せ交友関係は広い。


 スザクとルルーシュが婚約者だと流せば牽制になる。
 いや、だがそうするとこでルルーシュの性別がバレてしまえば反対に敵を無意味に増やすことになりかねない。

 両刃の剣は危険か。
 敵が増えようが何だろうが婚約者の事実はスザクを有利にするだろうが、ここでまた勝手なことをすればルルーシュとの関係を更に悪化させかねないことを考えれば避けるべきか。
 既に一度同じ手を使ってしまってる身としてはこれ以上心象を悪くする行為は極力したくない。
 これは最後の手段だ。


 かといって自ら首を突っ込んできた者をそのまま何の役にも立てないのはもったいない気がする――なんのことはない。八つ当たりである。
 友人を主張するなら少しぐらい力になってもらおうではないか。
 ああもちろん友人とは利害関係の発生するものではない。しかし友達とはまた助け合うものでもあるはずだ。



 スザクはひとつため息をつき頬の筋肉を緩めてからリヴァルに向き直った。


「ところでねえリヴァル、そのルルーシュに血迷った馬鹿について詳しく教えて欲しいんだけど」
「へ? お、おぉお」



 声まで上擦るリヴァルのどこか怯えた表情にスザクは内心首を傾げた。
 やっぱり心が荒んでると顔にもでてしまうのだろうか。
 自分では完璧に普段の枢木スザクの仮面を貼り付けたと思ったのだけれど、と――実際は完璧すぎる柔和な笑顔と内容の物騒さのミスマッチさに寒気が走ったのだが。



「えーと、まず有名どころで体育のカーネルだろ」


 初っ端からあがった教師の名前に頭痛がした。
 熱血教師と言えばまだ聞こえはいいが――それでも暑苦しいので敬遠したい――猪突猛進型の筋肉馬鹿と自分を棚上げして評価する体育教師は今年で38とか言っていたか。
 確かに美は世代を越えるが、よくよく考えるまでもなくロリコンだ。犯罪だ。
 世間の敵として葬り去ることを心に誓った。



「3年の先輩方はルルーシュなら余裕でヤれるとかなんとか。や、もちろん冗談だろうけどな!」


 焦ったフォローは一体誰のためなのか。
 冗談なわけがないので風紀委員として学園の品位を損なう輩には退場願おう。


「隣のクラスのアーノルドがレトロにラブレターを机の中に入れたってのは今一番ホットな話題な。あとルルーシュのことを知らなくて、本気で女と思い込んで探してる奴もいるし」
「名前」
「1年のジョシュア・ハミルトン…………って何かするつもり、じゃ」
「まさか。それから?」


 まさか"つもり"なわけがない。
 決定事項だ。
 いつの時代だって身の程を弁えない愚かな人間は早死にするのだ。


 奥の見えない笑みにリヴァルは意味なく笑う。


「そうだよなっ。生暖かく見守ってやろうなっ。同じく一年のマイケル・ブラッド、ハンス・レクチャー、三年のシリル・ウォーカー、エディ・スコットカート。あとはそうだな、中等部のロロとか言ったっけ。教室のど真ん中で恥ずかしげもなく好きですって叫んで勇者認定された猛者。これが結構可愛いもんでルルーシュも無碍にできないらしくてなあ。それからロナウド・フランクルに騎士姫祭の時に接触あり。ぶつかって押し倒される様に床に転倒。その後トイレに駆け込む証言あり」


 リヴァルが次々にあげる名前に目眩がした。


 なんだその数は。
 びっくりっていうか……、通り越してげっそりしてしまう。

 これは1人1人潰していくにはキリがないし効率が悪い。



「ああ、それから、ジノ」
「ジノ!?」
「そー。まあ本気かどうなのかいまいち怪しいけどな。綺麗だの可愛いだの幸せにするからお嫁においで先輩だの連発してるぜ。あいつそこらへんのボーダー低そうだからなあ」


 知らなかった。
 たまたまその場に居合わせなかっなのはルルーシュに逃げられてるせいで最近近くにいる時間が極端に減っているせいに違いない。


 これは、本格的に手段を選んでいる場合ではないらしい。


 不本意だ。
 非常に不本意なのだ心の底から。


 それだけは先に主張しておきたい。




 邪道かもしれない。
 ルルーシュとの関係は後退するかもしれない。
 だがしかし背に腹はかえられない。



 苦渋の選択の上、スザクは腹を括った。

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