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日々書き連ねた妄想をさらすとこ。
必ず初めに諸注意をお読み下さい(でないとわけがわからないと思われます)
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枢木スザ子の憂鬱(仮) 11
ジノを美人さんにするか、それとも準リヴァ子にするかで悩みました。
ジノは美人さんでもいけると思うんです。がたいいいけど。
すらっとしたドレスで胸がないのが大変がっかりな感じの美人さんに仕上がると思うんです。
すいません基本どうでもいいです。
話の流れにはまったく関係ありません。



 前触れなく始まった祭に、驚いたのはスザ子こと枢木スザクとて同じだった。
 ただしルルーシュよりも若干の慣れと諦めがあった分順応は早かった。
 よってそれに抗議に行こうなんて気も起きず、代わりに今日の授業が休日に補講になったら嫌だなとぼやいておいた。


 引いたくじは騎士――これだけは本当にうれしかった。
 だってこれはつまり久々に女装から解放されるってことだ。
 コスプレだけれども。
 でも、いい。いいんだ。


 それにこれは祭なのだ。
 つまり、今日ならスザクがどんな格好をしていても不振がられることはあるまい。
 そう、棚から牡丹餅的に性別がバレてしまっても今日なら笑い話になるのではないかと希望が広がる。テンションが上がれば楽観的にもなる。

 そういえばその当のルルーシュはどちらなのだろう。
 騎士も悪くはないだろうが、きっと姫も似合うに違いない。
 だってあんなに美人だし。
 本人が聞いたら怒るかもしれないけれども、筋肉質でもないからドレスもきっといける。
 少なくともまさかリヴァルみたいな悲惨な結果にはなるまい。


 とかなんとかウナギ登りに上がっていくスザクのテンションはカレンから聞いた真実に若干落ち込むことになるのだけれど。


 配給だと言ってカレンが持ってきた騎士服に腕を通した時はその仰々しいデザインに若干眉をひそめたけれども、でも野獣から人間に戻った王子の腕をとり喜びあえると思うほどには解放感があった。
 なんですでに騎士服が用意されていたのかといえばなんてことはない。
 生徒会役員は率先して祭を盛り上げるため男女逆転…………らしい。

 え、それってくじ引いた意味なかったってことだよね、あの喜びってなんだったんだろうとなんだか疑問がわかないこともなかったけれども深く考えたら負けだと思ってねじ伏せた。
 ところで僕の性別ってどっちだったかなだなんて今更な疑問もねじ伏せておいた。

 だがルルーシュに性別バレしても平気なんじゃないかなんていう希望的観測も急速にしぼんだ。
 だって男女逆転という前提条件があるのとないのじゃだいぶ違う。
 なければ「本当は男だったんだよ、テヘ」ですんでも、あれば「本当は男だけど本質は女だから」になってしまうではないか。少なくともルルーシュは本気でそれで納得してしまいそうで泣ける。


 教室の隅で騎士服まとって打ちひしがれていたらカレンにうっとうしいと言われた。
 スザクの白の騎士服とまるで対のような黒の騎士服に身を包んだ彼女は妙に方にはまっていて、お世辞にも病弱には見えなかったが、似合うねと素直な称賛に値する精悍さだ。
 スザクの女装なんかよりもよっぽど絵になると思ってテンションはさらに下った――女子っていいな。男装してもカッコいいで済んでしまう。男子の女装は変態だと言われるのに。
 なもんだから、テンションも最高潮にジノが飛び込んできてもスザクは中途半端な反応しかできなかった。





「スーザー子! と思ったが、なんだスザクか」



 なんだとはなんだ。
 声に出さずに半眼になる。
 いや原因はそれだけじゃない。
 生徒会役員という名目のもと、ジノの格好は姫。
 それはいい。
 祭なのだ。多いに楽しめばいい。

 でも、けれど、何故。
 何故それを選んだと問い詰めたい。小一時間ほど。
 ジノはもとがいいのだからそれなりな化粧をすればそれなりに見れるようになると思うのに、何故ここであえてのリヴァルメイク。
 シャドウは青く、チークは丸く。


 騎士なら、騎士ならきっと様になっていただろうにと涙を流した者はスザクだけではあるまい。あまりに哀れな姿だった。本人は楽しそうだが。
 なんだろうこの感覚。大枚はたいて黄金のトイレを作った人を見た時の脱力感に似ている。
 本当の意味での無駄遣い。


「まあこれはこれで好都合か。スザク、私の騎士にならないか」


 さわやかな声だが暑苦しい外見に対する答えなど決まっている。


「断る」



 こんなガタイのいい姫君など守る必要性を感じない。
 ミジンコほども感じない。
 あと普通にジノなんか守りたくない。




「えー。あ、じゃあカレンは?」
「カレン?」


 横で手袋をはめていた彼女が唐突にふられたその瞬間、最大限に嫌そうな顔をしたのをスザクは見てしまった。
 すぐに取り繕ったように困った顔になったので、見なかったことにしてあげたのは優しさだ。
 ついでに唖然としたカレンは返事ができなさそうだったから代わりに答えてあげることにした。これも優しさだ。


「うん。いいんじゃないかな」


 ジノとカレンならゴールも出来そうな気がする。
 この際、姿はおいておいて、ジノとカレンは意外とお似合いなんじゃないかとスザクは個人的に思うわけだが――余計なお世話だと言われることは間違いないから胸に秘めてはいるが、実は前々からちょくちょく思ってた。



「ちょっと」

 快くかつ無責任に頷いたスザクの襟を、地を這うような声が後ろに引き、首が絞まった。


「ちょ、苦しいってば」
「あんた何勝手なこと言ってんのよ!?」


 振り向けば般若。
 さすがに人目をはばかってか、声は抑えられていたものの、力強さが台無しにしてしまっているのを知っているだろうか。


「いいじゃない。お似合いだよ」
「あれと? ふざけてんの? それとも嫌がらせ?」


 つりあがった目が怖い。
 並みの男なら眼光だけで腰が引けるだろう。

 だが、ジノならそんな心配はない。
 しかも地位も金も実力もある。
 身長は高いし、運動神経も抜群。
 誰もがあこがれる金髪碧眼の美男子。まあちょっと化粧のセンスは悪いけど。すっぴん美人ならそれにこしたことはない。
 それが今なら超お買い得。
 今買わずしてどうする。


 まあ難点をあげるならば。



「年下は嫌い?」
「誰がそんな話をした」
「なら何も問題ないじゃないか」
「あんたタイプなら喜んで譲ってあげるわ」


 本人を目の前に酷い言い草ではないか。
 ああ可哀想なジノ。



「残念。僕こないだも言った通り、年下はタイプじゃないんだ。それに」


 もっともスザクだってごめんだけれど。


「僕ルルーシュのとこに行かなきゃならないし」
「なんで義務みたいに言ってんのよ」

 頼まれてないでしょうがと痛いところをついてくるが。
 そんなものに負けていればそもそもKYなんて呼ばれないのだ。
 神経は太く。
 心臓には毛を。


「守ってなんて言われなくたって、守るよ」
「いやあんたそれストーカーだから」


 でも気にしない。
 さあ早く行かないと。
 怖くて泣いて……はいないだろうが、こけて捕獲されてしまう。
 ルルーシュどんくさいから。
 あの自身満々な態度でそこがまた可愛いのだ。


「ねえカレン。ゴールすればジノを奴隷にできるよ」


 笑顔で一つアドバイスを付け加え、スザクはじゃあと手を挙げた。




「じゃあ僕もう行くね」
「ちょ、ちょっと! あんたルルーシュに何するつもり!?」


 そんな心配そうな声は心外だ。
 スザクはルルーシュを守りたいだけなのだから。





「よーし一緒にゴールを目指そうカレン!」
「あんたはホントに奴隷にするわよ!」




 ジノにつかまり完全に猫のはがれたカレンを後目にスザクは笑顔で手を振って駆けだした。
 ジノとカレンのペアに負けてはいられない。






















「な、ぁ、あ…………っ」


 叫ばれそうになって慌てて口を抑える。
 ここで叫ばれたら意味がない。


「しっ、静かに」


 耳元で囁けばひくっと息をのむ音がした。
 何を思ったか振りあげられた足もつかんで固定する。
 端から見れば酷い格好だなと思ったが、必要とあれば仕方ない。
 別段誰に見られてるわけでもなしいいだろうと勝手に結論づけてもうその身体が余計な音をたてないように身体全体で壁に押し付けた。




「ランペルージはどこいった?」
「まってー私のルルーシュ君」
「何言ってるのよ。ルルーシュ君は私と」
「いや俺こそランペルージの運命」


 醜い争いと共に過ぎ去っていく足音に耳をすます。







 逃げ惑うルルーシュ見つけられて本当によかった。
 それはつまりまだ騎士を決めていないに他ならないから。
 まあサイレンを鳴らしながら走っているようなものだったのでそう苦労はしなかったが。ルルーシュもしくはランペルージと聞こえる方に目を向ければそこにいた

 とはいえその足元の不安定さに安心は出来ない。
 ドレスの裾をたくしあげ、逃げまどう姫君はまさしく大ピンチであった。
 もはやいつ追いつかれはぎ取られても――何をとは言わない――おかしくない状況を理解すれば冷や汗がでた。
 ただでさえ、あまり高さはないとはいえヒールを履いているのだ。
 スザクの2、3倍は明らかに遅いその速度は、言っちゃ悪いがむしろ何故今逃げ切れているのかの方が不思議になってくる。



 スザクの姿に気づかないまま角を曲がり、とうとう絡まった足につんのめるようにしてルルーシュの身体がぐらついた。

 危ない。
 そう頭で判断するよりも早くスザクは階上から飛んだ。
 悠長に駆け降りている暇なんかない。




 そうやって近くの教室に押し込め、息を殺して追手をやりすごしたところで、さてとルルーシュの様子を確認しようと思ってはたと気付いたことがある。
 はた、と気付き、あれと首をかしげた。
 何かがおかしい。

 混乱する前にとりあえず現状を振り返ってみてみよう。
 今現在スザクは身体全体でルルーシュを壁におしつけている状態である。
 と、いうことは、互いの身体は密着している、ということで。

 温かいというのはいい。
 生きているから体温ぐらいある。
 いい匂いがするというのも、まあいい。
 ルルーシュだし。

 でも、なんでこんなにやわらかいのだろう。
 どことは言わないが。
 いや違う。
 問題はまさにその“どこ”かだ。
 たとえばそれが腹なら、え、ガリガリだと思ってたけど意外に太ってた?になるだろうし、たとえば二の腕なら筋肉ないねになる。
 でもそれが、胸なら。

 胸、なら…………。


 そう胸、胸なのだ。


 弾力と熱のある二つのふくらみ。
 毎日試行錯誤していたスザクが断言しよう。
 詰めものじゃこうはいかない。
 ってことはどういうことだと過去最高速度で頭の中が回転する。



 そして。

 ああ自分って結構最低だなあと思いながら。
 うんまあ知ってたけど。

 蹴りあげられたことで足の間に位置していた太ももを意図的に少し横に、ずらした。










 …………………………うん。





 ない。






 確実にない。
 小さすぎてわからないなんてことはさすがにないだろうから、ないってことはやっぱりないってことで。
 上があって下がないってことはつまり――――。
 だからつまり、つまりってことで。


 会長の言葉が甦る。
『お似合いだと思うわ』
 幼馴染だと言っていた。
 彼女は全部知っていたのだ。


 ああでもそう考えるともしかして僕ってすごいんじゃないかと思えてきた。
 なんでルルーシュにときめたのか。
 なんで目をとらわれたのか。
 なんで夢の中であんなことやこんなこと以下自主規制。

 本能ってもしかしたら思ってたよりもずっとずっとすごいのかもしれない。


 あと己の母はさすがにそこまで鬼じゃなかったことも知った。タチは悪いけど。
 



「さっさと」


 耳元で低い声がした。
 真実を知った今、その声はいつもより甘く響く。


「どけ」


 少し惜しい気もするが、確かにいつまでもこうしてはいられない。
 大丈夫かなと思いつつ、スザクがゆっくりと身体を話せばルルーシュは大きく息をついてずるずると座り込んでしまった。



「ドレスが汚れるよ、ルルーシュ」
「うるさい」


 どうやら機嫌は悪そうだ。
 だが、ほほを上気させ軽く睨みつけるかのようにスザクを見上げる彼女は、ひどく腰にきた。

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